
国内では、大手優良企業を中心に寮・社宅を保有しておられますが、保有物件はいずれも老朽化が進んでいるのが現状です。しかしながら、これらの老朽化した社宅を建て直す、あるいは新規取得するのではなく、コスト削減の観点から運営を含めて外注化したいとのニーズが企業様にございます。
従来は、こうしたニーズを持った企業様からのお問い合わせに応える形で営業活動を行ってまいりましたが、前期(2011年3月期)からはこうしたニーズを早期に受注に結びつけるべく、社長をはじめとする役員が訪問する「トップ営業」を強化しています。
また、需要の見込める業種への営業アプローチ強化やレオパレス・リーシング(社宅代行業)との連携による顧客獲得に加え、より早期に成果をあげるべく営業体制を変更し、重点取引先(部屋利用室数上位かつ開拓余地の大きい取引先等)や低利用先への営業を強化してきた結果、2011年9月末の法人契約済戸数は、前年同期比11.2%増の204千室と過去最高水準を更新いたしました。

現在、賃貸事業では「固定費をおさえ、多様なチャネルで入居者を獲得する『新チャネル戦略』」を推進しております(パートナーズ制度の詳細についてはリリースをご覧ください)。レオパレスパートナーズは、その中核をなすチャネルとして、集客窓口増加による入居率の向上・安定化に貢献しています。また、固定費を変動化することで、販管費を削減する効果もあります。
2011年9月末現在の店舗数は158店です。また、パートナーズの出店、店舗開発と営業強化を後押しするべく、本年4月1日より「パートナー営業統括部」を新設いたしました。パートナーズ店舗へのより緊密なフォローアップ体制をとることで、パートナー店舗が短期間で当社独自の契約システムに習熟し、契約獲得を進めていただけることを目指しております。

空室損失引当金とは、空室拡大による損失リスクにあらかじめ備えるべく、合理的な見積可能期間内に発生が見込まれる損失の額に対して設定している引当金です。近年の引当金に係る会計慣行を踏まえ、また、2009年3月期後半からの急激な入居率の低下と市況の悪化を受けて、2009年3月期より引当を開始しました。
空室損失引当金は、個別賃貸物件毎の収支実績に基づいて算出し、四半期毎に洗替を行っております。よって、入居率の改善、付帯収入の確保、コスト削減による収益が改善した場合には引当金の戻入れ(売上原価の縮小)が発生し、賃貸事業部門の利益を押し上げる効果がございます。2012年3月期上期の空室損失引当金は、対象物件の収益性改善および残存期間経過により、2011年3月期末対比61億円の戻入れ(売上原価の縮小)となりました。
入居率の低下を抑えるため、当社では、(1)物件所在地(特定の地域だけに偏らない物件供給)、(2)顧客属性(個人だけでなく法人顧客も開拓)の両面からリスク分散を図っております。
また、当社の賃貸物件から上がる収益を決める要素は、入居率だけではありません。もうひとつの要素である「家賃」については、需要動向を見ながら柔軟に設定・変更することが可能です。当社では、たとえば、入居率が低下している物件に対しては家賃を低めに設定することで入居率を上げたり、需要が高まっている地域では高めの家賃設定をしたりといった機動的な対応で、入居率や収益水準をコントロールしております。これは、当社が賃貸物件を自ら管理しているからこそできることです。今上期には、借上賃料の適正化(オーナー様への支払賃料の見直し)に着手いたしました。相場賃料を踏まえたオーナー様へのお支払賃料の見直しを図ることで、将来にわたってのコスト削減が可能となります。
こうした工夫により、当社では入居率の低下による業績変動リスクを抑えております。
当社が建築を請け負いますが、「一括借上げ」を行わない物件のことを指します。つまり、当社は建築後に物件をオーナー様にお引渡しし、物件の賃貸運営・管理などは弊社の提携業者をご斡旋するか、オーナー様に行っていただく形となる商品です。
これらの施主管理物件は、「賃貸運営のリスクは自分で取るので保証は不要。その分、建物の価格が低い(=利回りが良い)商品が欲しい」とお考えの方、特に当社とお取り引きいただいているオーナー様の中で「2棟目、3棟目」をご検討される方からご好評をいただいております。
施主管理物件は、賃貸事業への新規供給を生じさせずに請負事業の受注高と収益を確保することが可能な商品であり、中期経営計画の達成を支える戦略商品のひとつとして、今後も拡大してまいります。
当社の事業において、受注高と入居率は両輪の関係にあります。入居率の急速な回復が見込めない現在の状況下においては、「需要のある地域で」「確実に受注を獲得できる商品を提供する」ことがまず重要です。
こうした考え方に基づいて策定した中期経営計画では、賃貸事業における安定的な収益が確保できるエリア(特に都心部)および案件に特化して受注活動を行うため、受注高はこれまでの実績比で減少することとなります。
最長30年間にわたり、賃貸住宅の建築から管理運営まで、オーナー様のアパート・マンション経営をトータルでサポートするシステムです。具体的には、オーナー様に対する賃料のお支払いや管理業務・修繕の代行などを行うことでオーナー様のご負担を軽減し、安定収入の確保に貢献します。
賃貸住宅経営にとっての最大のリスクは空室の発生です。当社の場合、オーナー様との「30年一括借上げ契約」の中で、一定期間「空室の有無に関わらず」固定賃料をオーナー様にお支払いしております。したがって、想定以上の空室がこの期間中に発生した場合には、特にリスクとなり得ます。
地域とお客様のニーズに合った物件を供給していくことは、こうしたリスクを軽減する上でも有効と考えております。むろん、これまで同様に内外装や設備などさまざまな面での物件の魅力向上や契約形態の多様化などの工夫も続けてまいります。
なお、空室の抑制(すなわち入居率の向上)とともに適正家賃の獲得による収益体質の強化も課題になると考えております。
新規のオーナー様に対するアプローチは、法務局での登記簿謄本と公図の閲覧によって、現在の地主様を特定するところからスタートします。もちろん、これは個人情報の取得方法として許された方法です。
その後は、販促用ツールを出してのアンケートや、各地で開催する各種イベントへのご招待などを通じて接点を持ち、その中でご要望のある方とコンタクトを取らせていただくなど、段階的に営業活動を進めております。
また、すでにお取引先となっているオーナー様からリピート受注をいただいたり、別のオーナー様をご紹介いただいたりといったことも多くございます。このため、当社では全国の支店に「お客様相談室」を設けて日頃からオーナー様との緊密な関係構築に努めているほか、半年に一度は「オーナー会」を開催し、情報交換を行っております。
なお、お客様の個人情報の取り扱いについては細心の注意を払っております。当社のすべての営業店舗には啓発ポスターを掲示するなど社員の意識向上に努めるとともに、契約にあたっては、契約書とは別に「個人情報の取扱に関する同意書」についてご説明した上で署名を頂き、地主様と当社で1通ずつ保管しております。

2011年5月末日現在、被災した当社の管理物件は137棟2,373戸(うち原発30km圏内32棟)です。なお、 倒壊した建物や津波で流失した物件はなく、当社の支店についても特に大きな被害はございませんでした。なお、請負営業についても7月より、仙台市内において営業を再開しております。
当社では震災直後より、居住上の安全確認を目的に、一級建築士ら有資格技術者で編成した調査チームを現地に派遣し、順次安全確認を行うとともに、被災されて緊急の住まいが必要な方々を対象にした住居提供の施策を開始しております。
また、社団法人プレハブ建築協会経由で、宮城県および福島県向けの仮設住宅を364戸受注し、工期通りすべて完成させお引渡しを完了しました。なお、本件について国土交通省住宅局長表彰を受賞いたしました。

「東日本大震災の被害状況は?」でご説明いたしました被災物件の家具家電や、自社物件(30棟)の修繕等に要した費用として、2011年3月期決算で特別損失1,262 百万円を計上しております。
なお、震災関連需要といたしましては、①被災地からの転居需要、②法人、自治体の復興需要、③上述の仮設住宅建設などの需要がございます。しかしながら、①については、震度5以上の地震が発生した地域(1都15県・全13,227棟)については順次物件の安全性を調査した後での入居となること、②・③については震災エリアにおいて本格的に県の補助を得て入居されるには時間を要する状況であることなどを鑑み、当期(2012年3月期)中の業績へのプラス影響については、慎重に見極めていく必要があると考えております。
理由は、大きく分けて二つあります。
一点目は、賃貸市場の競争の激化です。
総務省の住宅・土地統計調査(平成20年版)によれば、日本の総住宅数に占める空き家の割合(空き家率)は平成15年の12.2%から13.1%に上昇し、過去最高を記録しています。賃貸物件を選ぶお客様の目が肥えているこうした環境下においては、「借り手に選ばれる」ように賃貸物件の価値を向上していくことが、賃貸事業の収入をあげる上では大変重要となります。
二点目は、厳しい事業環境下にあっても賃貸事業の収益体質改善を確実に進め、賃貸事業の早期黒字化必達を図るためです。裾野が広い賃貸事業分野に付帯する諸サービスは未開発の領域ではありますが、大きな可能性があります。また、当社は前期にブロードバンドや家具家電のメンテナンスサービスでオーナー様との連携を行い、一定の実積を挙げていることから、この取り組みをさらに進めて既存物件の価値を向上させ、家賃単価の上昇と価値向上に伴う家賃政策の進展を図ることは、現実的かつ達成可能な収益向上策だと考えております。
環境保全や安全といった、新しい時代のアパートが備えるべき設備を先取りすべく、「太陽光発電システム」および「セキュリティシステム」の設置を進めております。
太陽光発電システムは、入居者様の快適な生活を維持しつつ、物件の電力消費と環境負荷の低減を実現する設備であり、余剰電力は売却できることもあって導入に積極的なオーナー様も多くおられます。また、セキュリティシステムにつきましては、法人の寮・社宅ニーズの取り込みや、女性の入居率向上を見込むことができるものとご期待いただいております。
2012年3月期上半期につきましては、両サービスとも東日本大震災の影響で販売開始が遅れたことから計画を若干下回る進捗状況となってはおりますが、引き続き、今下期はもちろん、来期においても取り組みを強化してまいります。
なお、太陽光発電システムについては、上半期累計で1,478棟、発電容量では12,122kWの設置を完了しました。これは、年間のCo2排出量年間削減効果では、杉26万本分、ガソリン換算では161万リットル分に相当するものとなります。
前期(2011年3月期)の第4四半期より本格スタートし、賃貸契約件数や資材の安定確保に一定の効果を得て当期へとつながっております。
物件への資材供給に関しては、新築物件分については既に開始しており、既存物件のリフォーム等需要に関しては、来期以降本格的に取り組む予定です。
集客面では、住生活グループ傘下のERAグループでの客付けを開始しており、2011年3月期第4四半期には前年同期比で1.5倍の実績をあげていることに加え、住生活グループ各社の従業員・新入社員について社宅需要の取り込みも開始しております。
「レオパレスリゾート・マネンガンヒルズ・グアム」は、島中心部ジョニアの丘陵地帯に広がる複合スポーツリゾート施設です。敷地面積はグアム島全体のほぼ1%を占める520万平方メートル。敷地内には、ホテルやコンドミニアム、スパなどのほか、国際基準の資格を満たしたスポーツ施設「パンパシフィックスポーツセンター」を有し、観光に訪れるお客様の他に、プロスポーツ選手の自主トレーニングや、チームキャンプでもご利用いただいております。
中期経営計画の方針である「経営資源のコア事業への集中」と「低コスト構造への転換」を達成すべく、関連3事業(不動産事業、シルバー事業、国内ホテル事業)や連結子会社につきましては、コア事業との関連性(シナジー)に基づいた優先順位にしたがって事業運営を行い、連結収益と効率の最大化を図ります。

確かに、少子高齢化によって、当社の主要なお客様である若年人口は減少します。しかし、総務省「国勢調査」及び人口問題研究所「世帯数と将来推計」によれば、単独世帯(→当社の顧客であるワンルームアパート入居者層)は2030年まで増加し続けると見られており、当社への需要も依然として高いものと考えられます。
なお、この単独世帯数は、年代別では「35歳以上64歳未満」や「65歳以上のシルバー層」の増加が見込まれております。したがいまして、当社としては、法人需要開拓やシルバー事業の進展によってこうした新たなお客様のニーズに応えていくことが重要と考えております。
人が集まる地域を中心に事業展開することは、入居者を確保する絶対条件です。現在は、当社が展開する賃貸住宅の約70%は3大都市圏――具体的には、東京、名古屋を中心とした東海エリア、大阪を中心とした近畿エリアに集中しています。
今後については、たとえば2011年には新幹線が博多まで開通した九州地区などが候補となり得ますが、需要動向を見極めながら慎重に判断したいと考えております。
当社のCSR活動は、「4つの基本方針」に基づき、お客様や株主や投資家の皆様、社員、そして地球環境や地域社会など、さまざまなステークホルダーに対して実施しています。中でも、「地球環境にやさしい社会の実現」や「地域社会への貢献」については、50万戸を供給する事業者としての重要な社会的責任であると考え、力を入れております。
たとえば環境面では、当社オフィスおよび建築物の環境負荷を減らすことはもちろん、賃貸住宅への節水栓・節水シャワーヘッドの設置などを通じて、居住者の方々も無理なく環境負荷低減を図っていただけるような取組みも進めております。
また、地域社会に対しては、オーナー様およびそのご家族とともに行う清掃活動、当社の支店や営業所の「こども110番」への登録やアパート外壁への防犯灯の設置などによる地域の安心・安全への貢献など、身近なことから活動を開始しており、今後はさらに取組みを深化させる予定です。
その他の活動については、下記リンクもぜひご参照下さい。
・CSRの基本方針、取組み事例
・CSRレポート