界壁施工不備問題の概要について
問題判明の経緯
当社が開発・販売した集合住宅2商品『ゴールドネイル、ニューゴールドネイル(以下ネイルシリーズといいます)』について、2名のオーナー様からのご指摘により、確認通知図書に記載されていた小屋裏界壁が施工されていないことが判明しました。(2018年4月27日ニュースリリース)
また、ネイルシリーズ以外のシリーズについても調査を行った過程で、ネイルシリーズとは別の6商品『ゴールドレジデンス、ニューシルバーレジデンス、ニューゴールドレジデンス、スペシャルスチールレジデンス、ベタースチールレジデンス、コングラツィア(以下6シリーズといいます)』で、図面と施工マニュアルの整合性の不備が確認され、界壁施工において建築基準法に抵触する可能性が高まりました。(2018年5月29日ニュースリリース)
優先調査商品(界壁施工不備の疑いがある商品)
図面と施工マニュアルの整合性に不備があり、商品として施工不備の疑いがあるもの
■ネイルシリーズ

■6シリーズ

施工不備の発生原因
発生原因は以下の部分が原因であると考えられます。
図面と施工マニュアルの整合性の不備
当時、物件のバージョンアップが頻繁に行われており、建物の仕様が分かりにくくなっていたことや、施工業者に渡している図面と施工マニュアルの整合性に不備があったことが確認されております。
社内検査体制の不備
検査は行ってはいたものの、規格商品であることから図面等と現場との照合確認が不十分であったことと、検査内容も自主検査に留まっており、社内検査体制も不十分であったと認識しております。
なお、2008 年からの施工物件に関しては、本部によるチェック体制を整えており、現在では 12 回の社内検査(次工程承認)に加え、第三者による検査を4 回行い、品質管理に 努め さらなる再発防止策を講じて おります 。
界壁について
界壁とは
界壁とは共同住宅など各住戸の間を区切る壁のことを言います。
界壁は、「防火」「遮音」について建築基準法等、関係法令の技術的基準に基づく性能を満たし、小屋裏・天井裏まで達するように設ける必要があります。

界壁の施工不備例

施工不備の影響
今回、一部の当社施工物件において、界壁の小屋裏・天井裏部分について施工不備が発見されております。
小屋裏・天井裏部分の界壁施工に不備がある物件は、防火上の耐火性能が低下している可能性が否定できません。
また小屋裏や天井裏から生活音が隣戸に伝わりやすくなっている可能性があります。
界壁と建物の構造耐力について
通常、小屋裏及び天井裏部分の界壁については、施工に問題があったとしても建物全体の構造耐力に影響を与えることはありません。
※界壁が耐力壁に該当する場合は、その限りではありません。
補修工事の実施
全棟調査における界壁施工不備物件の調査・補修工事の対応につきましては、特定行政庁と協議を行った上で、当社の費用負担と責任において実施いたします。