齊藤雅也(さいとう まさや)

2020年入社。情報システム部 IT推進課主任。シルバー事業の帳票出力や太陽光の管理システムなどの開発・保守を担当。界壁応援業務に従事していた時に、石綿主任者および石綿調査者などの資格を取得。

丸山多絵(まるやま たえ)

2024年入社。プロパティマネジメント部船橋第2支店に所属し、店舗カウンター業務、電話対応に携わる。大学時代は英語、異文化交流を学ぶ。

柴田麻衣(しばた まい)

2015年入社。プロパティマネジメント営業推進部WEBマーケティング課主任。賃貸公式サイトリニューアル、賃貸領域の機会損失リスクに対する課題抽出・改修、CS向上施策提案などの実績を持つ。

家持友徳(かもち とものり)

2009年入社。ウェルスマネジメント部東京支店係長。オーナー様の窓口として契約更新や交渉業務にあたる。営業成績全国1位の実績をもつ。

施工不備問題の発覚を
契機に、会社も、自分自身も
変わった

柴田
2018年に施工不備問題が発覚する前は、活気にあふれた会社だったと思います。発覚とともに、1,000人規模の希望退職があり、親しくしていた同僚や尊敬していた先輩たちはみな辞めてしまいました。それ以外にも、これまでの取り組みが急になくなったり、経費削減から企画の仕事も減っていったりして、社内は重たい空気に包まれていました。
家持
私は準営業職として、アパートオーナー様へ建て替えの提案や設計・施工の進捗管理を行っていましたが、施工不備問題の発覚によって信用が低下し、オーナー様から厳しいご指摘をいただくようになり、いくつかの契約が白紙になりました。その後、営業停止で社員のモチベーションもどんどん下がり、会社不信の空気が広がっていきましたね。
柴田
社会人になって3年目で、仕事の楽しさを感じていたし、職場も大好きだったのですが、このまま会社を信用して働き続けて大丈夫なのかという不安が常に付きまとっていました。残りたいという気持ちと転職したほうがよいのではという迷いとの間で、揺れ動いていましたね。
齊藤
私は2020年の転職組です。入社後の第一印象は、下を向いている社員が多く、モチベーションが低いということでした。もちろん、施工不備問題については知っていましたが、思っていたよりも社内に影を落としていて、情報システムの仕事にやりがいを求めて入社した自分との大きなギャップを感じました。
家持
ただ、悪いことばかりだったとは思いません。施工不備問題が発覚したことで、これまでの問題を改革せねばという機運が生まれたのも事実です。コンプライアンス制度の改革やハラスメント対策が講じられたほか、社員への意識づけのために定期的にアンケートなども実施され、会社全体で法令を遵守し仕事をするようになりました。当たり前のことですけどね。その頃から社内の雰囲気も徐々に変化していったように感じます。
柴田
確かに、数字、数字という声を聞かなくなりましたね。問題を受けて社風を変えようという動きが自然と生まれてきたように思います。私自身も、自分が携わっている仕事が会社に対してどのような意味を持つのか、費用対効果はどうなのかなど、さまざまな面から考えるようになりました。
家持
社員一人ひとりの仕事への向き合い方が変わり、働き方への意識も高まったということですね。私自身はというと、それまで会社を良くすることより、自分の営業成績を良くすることだけを考えて行動していたことに気づかされ、このままではいけないと思いました。
丸山
私は2024年の新卒入社なので、問題が発覚した当時の社内の様子は分かりませんが、会社説明会や面接で、経営陣が施工不備問題を隠すことなく真摯に説明くださったことにとても良い印象を持ちました。それが入社を決めた大きな理由になりました。

「社員が主役」と打ち出されたことでみんな前向きになれた

家持
昨年、「『会社が主役』から『社員が主役』の会社へ」が打ち出されましたが、みなさん、どういう印象を持ちましたか?
丸山
私は、社長自らがその言葉を発信してくださったことが、とても嬉しかったです。
齊藤
会社は本気で変わろうとしている。いや、変えなければいけない。そんな覚悟や強い意志を感じました。社員を大切にするという姿勢も見え始めていましたし、そう実感できることも増えてきました。
家持
齊藤さんがおっしゃるように、私も「社員が主役」には、社員を大切にするという意味も込められているように思いました。
柴田
人事制度や給与体系が変わったり、福利厚生が充実したり...。そういう意味でも、会社が変わろうとしているのを感じますね。
家持
「社員が主役」という言葉は、とても強いメッセージですよね。言われたことをただやるのは脇役で、自分で考えて行動し、物語を創っていくのが主役。今いる従業員3千数百人の一人ひとりが、主役になって行動すれば、必ずいい会社になるはずです。そう思いました。
齊藤
施工不備問題によりご迷惑をおかけしたオーナー様、入居者様、取引企業様、株主様といった多くのステークホルダーとの関係を修復し、会社を変えていくリブランディングの一環として、会社の新しいミッション、ビジョン、バリュー、クレド(MVVC)を社員自ら策定するプロジェクトのメンバー募集が行われましたね。
家持
公募制と知り、私はすぐ手を挙げました。自分が先陣を切って参加し、プロジェクトでの活動や考えを同僚に伝えていけば、自分のまわりから良くなっていくと確信しましたので。
柴田
マーケティングチームに所属していることもあり、ブランディングに関われることにとても惹かれたんですが、通常業務に追われていたため、最初は参加は難しいかなぁと。でも、参加しなかった場合を想像してみたんですね。後で決まったMVVCを見た時、「へぇ...」と他人事のような感想だけで終わってしまうだろうと。参加できなかった社員にも、納得してもらい自分ごと化してもらえるように、落とし込み方法も含めて携わりたいと思いました。
齊藤
会社は、下を向いている社員に上を向かせようとしている。自分たちの手で舵を切らなければいけないんだと考え、立候補しました。それに、部門横断的な募集だったので、業務でつながりがない人たちと接点を持てることは、自分にも大きなプラスになると思いました。私も業務が忙しかったんですが、とにかくやってみようと。チャレンジ精神が旺盛なんです(笑)。
丸山
私は普段店舗のカウンターや電話でのお客様対応をしていますが、自分が担当している業務だけでなく、会社のことをより深く理解したいと思っていたので、手を挙げました。
家持
このプロジェクトが始まった時、「自分たちがこれから会社を立て直していくんだ、ワクワクする」という社員の声が多かったのが印象に残っています。レオパレス21という会社に共感して入社し、ワクワクしながらこれから会社をもっと良くするために頑張っていこうという、あの頃の気持ちを思い出すことができました。
柴田
私もワクワクしました。ようやく自分たちも次のステップに踏み出せるんだ。未来への希望を感じましたね。

社員全員の意識を変える道筋が見えてきた

家持
会社を変えていくには、まず自分ごと化していくことが大切ですよね。どんな仕事にも言えることですが、どうしたらいいのかを自分自身で考え、進めていく必要があります。「社員が主役」とは、自分たち一人ひとりが責任ある行動をするということです。
丸山
私も同じ考えです。主役だから何をやってもいいのではなく、主役として行動するからには大きな責任が伴います。その責任を持つ覚悟が必要になってくると思います。
家持
自分たちが会社の顔になるという自覚が大事ですよね。
柴田
私は普段の仕事でも、疑問や気になることは放置せず、自分の意見を伝えることを意識しています。「自分はこう思っているけれど、誰かが気付いてくれるだろう」と放置していると、そのつけは回り回って自分に返ってきます。自分の意見に自信がないと、なかなか言い出しにくいものかもしれませんが、早い段階で上司や先輩など身近な人に相談する。まわりの人に頼ることで、より良い関係づくりや仕事のレベルアップにつながりますし、その積み重ねが自分の自信につながっていくと思います。
丸山
そうですね。どの業務でもつながること、積極的にコミュニケーションをとることが、とても重要ですね。私は社員の方々を下から支えていく仕事に就きたいと思っていますが、まだ自分のことで手一杯な状態です。今後はそういったところも努力していきたいと思います。
柴田
私は、今回のプロジェクトで議論を進める中で自分の仕事である賃貸事業寄りの思考になってしまいがちなことに気がつきました。普段オーナー様と接している方たちが考えていることは自分にない視点だったので、とても新鮮でした。この気づきをきっかけに、より広い視野を持って、MVVCの策定に関わることができたと思います。
家持
人の考えを聞くことには多くの気づきがありますので、このプロジェクトに参加して本当に良かったと思いますね。
柴田
もう一つ良かったこととして、このプロジェクトをきっかけに社内に知り合いが増えたことで、相談しやすくなったり、逆に相談を受けることが多くなりました。社内コミュニケーションを広げていくためのいい機会だったと思っています。今後は、プロジェクトの枠を超えて、全社横断的なコミュニケーションのきっかけにできればと思います。
齊藤
そうですね、みんなの意識を変えるプロジェクトにするには、コミュニケーションの輪を広げていくことですね。目標がなければモチベーションは上がらないし、「社員が主役」といわれてもイメージできないかもしれない。だけど、このプロジェクトで道筋はできました。あとはメンバーがそれぞれの部署に戻ってMVVCについて発信し、一緒に頑張っていこうと巻き込んでいくことで意識が変わっていく。そして今どういう状況で、自分たちはどこにいるのかをシェアするために、繰り返しフィードバックしていくことが大切だと思います。

忖度なしで議論を重ね、
自分たちの未来図をつくる

家持
一週間おきに、さまざまな部署、立場のメンバー十数名が集まり、会社の「あるべき姿」に向かって、どう行動していくか議論を重ねていきましたが、通常の業務を行いながらの参加だったので、時間のやりくりが大変でしたね。
柴田
毎回3時間もの長い会議に加えて、考え、まとめるのに時間がかかる宿題もあったので、仕事とプロジェクトの進捗を気にする毎日でした。
齊藤
宿題は難しい内容が含まれていたので、いろいろ調べなければならない。仕上げるのに時間がかかりましたね。
丸山
まだ業務で覚えることも多かったので、両立は難しいのかなと悩んだ時期もありました。でも、プロジェクトに参加している間は違う世界にいるような感覚がして、日々の仕事のモチベーションにもなりましたし、会社を改めて好きになるきっかけにもなったので、手を挙げて良かったと思っています。
柴田
そうですね、私も同じです。MVVCという会社のこれからを考えるのに、自分の意見が反映されることへの緊張感と期待感が混じり合い、また、参加メンバー全員で少しずつ形にしていく過程に対しては、喜びが多かったと感じています。
齊藤
会議では「忖度なし」を掲げていたので、意見がぶつかったところもあれば、すんなりいったところもありましたね。いろんな意見を聞くことができ、これからの仕事に活かせると感じています。
柴田
お互いの意見を尊重しながら意見交換をすることで、プロジェクトの仲間意識も高まる、貴重な場になったと感じています。自分自身も、あの場で言っておけばよかったと後悔するのが嫌だったので、「忖度なし」に意見を述べさせてもらいました。
家持
柴田さんもそうですが、メンバー一人ひとりが、それだけ真剣に取り組んでいたということだと思いますね。
丸山
入社間もない私の意見でも、一つひとつ丁寧に取り上げ、一緒に考えて下さったことに、すごく感謝しています。
柴田
レオパレス21が、新しい価値の創造を大事にしている会社であること、新しいことにチャレンジする会社であることが、メンバー全員の共通認識であり、MVVCを決めるにあたっても、みんな同じ方向を向いているのだと確認することができましたね。
齊藤
社歴の浅い自分には、当社の強みについてよく知ることができたのも大きな収穫でした。素晴らしいなと感じたのは、MVVCを創り上げていく中で意見がぶつかっても、最終的にはみんなが腹落ちしたものが完成したことですね。
家持
ようやく新しいミッション、ビジョン、バリュー、クレドが完成し、今はやり遂げたという達成感が大きいですね。

レオパレス21はいい会社だよと
胸を張って言えるように

齊藤
新しく生まれ変わるレオパレス21への道筋はできましたが、ここからがスタートです。全社に浸透させていくために、まずはプロジェクトメンバーが各部署に戻って、周囲を巻き込むことですね。メンバー自身がMVVCの事例をつくり上げ、後輩や同僚、先輩に、「次は私がやってみよう」と思わせることで広げていく。さらには事業部間や会社全体でMVVCのサイクルを回すきっかけをつくっていきたい。私たちの責任は重いと思います。
丸山
新卒1年目で、普通だったら関わることのできない方々とコミュニケーションがとれたことや、日々の業務とは違う観点からレオパレス21を見ることができたのは、私にはとても良い経験になりました。ものすごい熱量を持っている方々や、こんなに会社が好きな方々がいることを知り、私もここで頑張っていきたいと思いました。4月からは新しい部署へ異動になりますが、オーナー様、入居者様、すべてのステークホルダーのみなさまに誠実に向き合い、自分自身が楽しんで仕事をしていきたいです。先輩や同期の方々、そして今後は後輩も入ってきますので、仲間とのコミュニケーションも大切にしていきたいと思います。
柴田
プロジェクトに参加して、会社が掲げる目標に自分の意見が反映されることで、会社の一員としての自覚や責任感が、より一層増したと思っています。そして、このような機会を、自分と同じような立場の同僚や後輩に、どんどん広げていきたい。まずはまわりの見本となるように心掛け、「社員が主役」「新たなレオパレス21を創るのは社員」を実現するきっかけをつくっていきたいです。
家持
第16代ローマ皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスが、こんな言葉を残しています。「空中に投げられた石にとっては、落ちるのが悪いことでもなければ、昇るのが善いことでもない」。上がるか下がるかに関係なく、自分は目の前の課題にどう向き合い、責任ある行動をとることが大切だという意味のようです。私が入社してから、会社は昇ったり落ちたりを繰り返し、今また昇っています。この昇っている状況において、ただ仕事をこなすのではなく、自分で考えて行動することが非常に大事です。特にクレドに示された行動指針を胸に、一人ひとりが行動をすれば、良い会社になっていくはずです。今はまだスタート地点に立ったばかりですが、「レオパレス21はすごく良い会社だよ」と胸を張って言える日が必ず来ます。まずは先陣を切って責任ある行動をとっていきたいと思っています。

※社員の所属部署、役職は2025年3月末時点のものです。